2021.01.04
令和3年 会長年頭ご挨拶
令和3年1月4日
栃木県管工事業協同組合連合会
会長 和 田 均
新年明けましておめでとうございます。皆様方には健やかに新春をお迎えになられましたこととお慶びを申し上げます。また、平素より関係各位並びに会員の皆様には、当連合会の事業活動に対して格別のご支援、ご協力を賜り、改めて御礼申し上げます。
昨年を振り返りますと、新型コロナウイルスが日本経済に及ぼした衝撃の大きさを思い知らされる一年となりました。感染拡大の影響で国内外の需要は急激に落ち込んで旅客運輸・観光・飲食サービスなどの産業を中心に国内産業は大打撃を受け、4~6月期の実質GDP成長率は前期比年率換算-28.1%という戦後最悪のマイナス成長となって、未曽有の難局に直面することとなりました。緊急事態宣言解除後は経済活動の再開の動きや諸政策の効果もあって最悪期を脱し回復局面に入りましたが、感染防止と経済活動の両立という難しい舵取りを模索する中で景気回復のペースは緩慢なものに留まり、コロナ禍の影響が比較的少ないと見られた我が管工事業界の総受注額も同様に、8月に反動増による見かけ上のプラスに転じるまでは連続して前年実績マイナスで推移する状況となりました。秋以降の感染再拡大を受けて更に経済活用が抑制される可能性は高く、設備投資の伸びは引き続き鈍化することが想定されますが、今後はワクチンや特効薬の開発・実用化が進み、行政のデジタル化や大胆な経済対策の執行などによって経済活動の制約が弱まり、早期にコロナ禍以前の水準に回復するよう期待したいところであります。
こうした困難で社会経済情勢が急速に変化する時代であるからこそ、当連合会の所属企業は依然にも増して地域に根差したインフラ整備の業界としての使命を銘肝し、地域社会と共に持続的に発展することが不可欠であります。当連合会としては今後の道筋を示し、業界が抱える諸課題の改革に取り組んでまいりたいと考えております。
まず、良質な管工事を提供するという管工事業者の原点を再確認し、所属企業は全力で技術技能の更なる向上に取り組まなければなりません。当連合会では給水装置工事主任技術者研修等の研修機会を提供するとともに、技能検定等の資格取得、技能五輪等の競技会への挑戦を支援してまいります。また、厳しい経営環境を乗り切る体力を維持し、企業の存続・次世代への継承を可能にするためには、安定的事業量と適正利潤の確保が欠かせません。業界の現状・課題を明らかにして引き続き関係機関への要望活動を続けるとともに、従来からの事業範囲の確保に加え、官公需適格組合制度の活用などの新たな事業分野への進出方策の検討にも取り組んでまいります。そしてまた、地震等の緊急時に迅速に対応できる応急復旧支援体制の整備・維持を通じて、社会貢献を果たすことが重要であります。さらにはその活動を積極的にアピールして所属企業の社会的評価を高めることで若年労働者の入職促進を図り、人材不足の解消にも繋げていきたい考えであります。当連合会はこうした方針を基本にして、本年も様々な事業を展開してまいります。
結びに、本年が皆様にとって素晴らしい年となりますよう心から祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。