2023.01.05
令和5年 会長年頭ご挨拶
令和5年1月5日
栃木県管工事業協同組合連合会
会長 和 田 均
新年明けましておめでとうございます。皆様方には健やかに新春をお迎えになられましたこととお慶びを申し上げます。また、平素より関係各位並びに会員の皆様には、当連合会の事業活動に対して格別のご支援、ご協力を賜り、改めて御礼申し上げます。
昨年の日本経済を振り返りますと、コロナ感染拡大時には回復スピードに幾分の抑制があったものの、行動制限緩和の政策効果もあって概ね回復基調を維持してきましたが、ウクライナ危機や急激な円安などによる資源・エネルギーの供給制約・価格上昇、世界的なインフレ・金融引締めといった景気後退リスクが潜在し、依然として先行き不透明な状況が続きました。
我が管工事業界も、国外生産に依存する資機材の納品遅延や物流の混乱によって工期延長を余儀なくされる現場もある中、資機材の高騰のスピードに工事物価への反映が追いつかない状況も加わり、収益環境の悪化が懸念されるところであります。先の参議院選挙により盤石な政権基盤を獲得した政府与党には、感染拡大防止と社会経済活動活性化のバランスを図りつつ、大胆な財政出動等の成長戦略を総動員して、永く停滞する日本経済を早期に立て直していただくよう強く期待を寄せるところであります。
水道行政に目を向けますと、昨年9月、永く厚生労働省が所管してきた水道整備・管理行政が、同省の感染症対応能力強化に向けた組織見直しの一環として、令和6年4月を目標に国土交通省水管理・国土保全局に移管される方針が決定されました。下水道行政と一体で運営されることによる水管理行政の機能強化が期待されるところでありますが、当連合会としては引き続き、発注時期の平準化、適正工期の確保はもちろんのこと、安定した経営基盤の構築に必要な適正利潤が確保できるよう関係機関に対し働きかけてまいります。
こうした困難で社会経済情勢が急速に変化する時代にあって、本会の所属会員はより一層、地域に根差したインフラ整備の業界としての使命を銘肝しつつ、一丸となって業界が抱える諸課題改善の取組みを前進させなければならないとの思いを新たにしているところであります。
昨年も全国各地で自然災害が相次ぎ、水道インフラにも甚大な被害が発生してしまいました。今後の有事に備え、本会では傘下組合と協力して災害時の応急復旧支援体制を整備し、緊急時において迅速に「命の水」をお届けできるよう、組織強化を図ってまいります。
また、昨今、悪質業者による水回り工事に係る高額請求や不要工事の強要等の不当行為が社会問題化しています。本会ではPRチラシやポスターによる広報活動によって注意喚起に尽力するとともに、行政・消費者と連携して悪質業者の排除に努めてまいります。そして、本会所属企業の更なる技能・技術の向上を推進し、優良な施工能力に裏打ちされた安心・安全な工事店の集団であることを消費者にPRしていく、そうした方針のもとに本年も様々な事業を展開してまいります。
結びに、本年が皆様にとって素晴らしい年となりますよう心から祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。